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- 竣工:
- 2024年9月
- 用途:
- 専用住宅
- 構造/規模:
- 木造/3階建
- 所在地:
- 東京都中野区
東京都中野区に建つ3階建ての狭小住宅。
十数年ぶりに都内で設計を行い、改めて地方都市で設計することの自由さを感じた。
都内の狭小地での計画は、建築基準法による集団規定から他律的に建築ヴォリュームが生成される。
そのなかで、如何に建築を周辺環境と接点を持たせることができるかを考えた。
敷地南西に教育施設がある。そこは不特定多数であるが、所属が明確な人たち(教員、生徒ら)の日常生活の場である。
「どこの誰かわからない人ではない」というだけで、そこに心を開けることができると考えた。
そこで、南西の教育施設に向かって、わずかではあるが、鉄骨フレームのバルコニーを設けることで、狭小地の生活は外部に拡張し、教育施設の植栽を借景にのびのびと暮らすことを目指した。
他律的にヴォリュームが決定する都市の不自由さは、人々の周辺環境を読み解く感覚を鋭敏にし、ささやかな自然との接点を獲得することで暮らしに潤いをもたらす。