設計日誌
節分、立春が過ぎ、暦の上では春ですが、まだまだ寒いですね。
住宅を設計する場合、クライアントの生活を第一に設計します。
でも、それだけではただ単にクライアントの一過性の要望に応えているだけになってしまいます。
住まいはほとんどの場合、クライアントが生きている間、ずっとその場に建ち続けます。
クライアントが生きている間に、好みや流行は変化しますが、建築が建つ場所の歴史や文脈は変わりません。
いつまで経っても建築に愛着をもって生活を送る為には、敷地の個性を観察し、そこから生まれる姿とクライアントの生活を密接に結びつけるべきだと感じています。
その答えは、一過性の要望に応えるよりも難しく、時間がかかります。
それでもそのカタチを求めるのは、「時代に消費されない建築」の可能性を信じているからです。
少しずつ敷地と生活が結びついた住まいのカタチが見えてきました。